名前・住所・電話番号をそろえる理由|Googleにも、AIにも正しく伝える
「Web集客、何から始める?|小さな会社・お店が検索・Googleマップ・AI検索で見つけてもらう基本」では、ステップ②として「ホームページの情報とそろえる」をお伝えしました。店名、住所、電話番号、営業時間、定休日、対応エリアの6つです。ただ、どこまで同じにするのか、そもそもなぜそろえるのかは、分かりにくいところだと思います。
たとえば、お客様のホームページに載っていた住所と、Googleマップに出ていた住所が違っていた、ということがありました(業種は伏せます)。調べてみると、間違っていたのはGoogleマップのほうでした。「そろえる」というと、ホームページを直す作業を思い浮かべがちですが、いつも自分の側が違うとは限りません。
この記事は、次の順番で進めます。
- なぜそろえるのか
- 何が正しいのか、どこまで同じにするのか
- 構造化データは必要なのか
- 自分で確かめるための点検表
AIに関わる部分は、2026年10月時点の公式情報をもとに書いています。
お店の情報をそろえるのは、「どれが正しいか」を迷わせないため
名前・住所・電話番号は、英語の頭文字をとってNAP(ナップ)と呼ばれることがあります。ただ、この記事では分かりやすく「お店の情報」と呼びます。
お店の情報が場所によって違っていると、迷う相手が2つあります。
1つ目は、お客さんです。古い住所を見て違う場所へ向かったり、つながらない電話番号にかけたりしてしまいます。
2つ目は、Googleなどの仕組みです。Googleビジネスプロフィールのヘルプには、ビジネス情報の情報源として、公式サイトなどの公開されている情報、第三者のデータ、オーナーを含むユーザーからの情報が挙げられています。つまり、ホームページはGoogleが情報を読み取る材料の1つです。ここに古い情報や別の情報が載っていると、どれが正しいのかを仕組みも判断しにくくなります。

ラゾまる
そろえる目的は、順位を上げる裏技ではありません。お客さんにも検索の仕組みにも、「どれが正しいか」を迷わせないことです。
順位との関係は、公式ヘルプで確認できる範囲だけをお伝えします。ローカル検索の順位は、主に「関連性」「距離」「知名度」で決まると説明されています。そして、情報が正確で充実しているほど表示されやすくなる、とも書かれています。一方で、一字一句の一致そのものを順位の要素とする説明は、私が確認した範囲では見当たりませんでした。ですから、「統一すれば上位に表示される」とは言えません。
マップでの順位の考え方は、「Googleマップで上位表示するには?順位を決める3つの要素」で紹介しています。
お客様の事例|ホームページの住所とGoogleマップの住所が違っていた
冒頭でふれた事例を、もう少し詳しくお話しします。分かっているのは、次の3点です。
- 旧ホームページに載っていた住所と、Googleマップに出ていた住所が違っていた
- 調べると、間違っていたのはGoogleマップ側だった
- Lazoricoの担当ではなかったため、制作会社のサポートに伝えた
その後にどう変わったかまでは確認していないので、ここでは書きません。原因についても、推測では書かないことにします。
この事例から学べることは、1つです。

ラゾまる
違いを見つけたら、どちらかを直す前に、実際の住所に照らして正しいほうを確かめます。
ホームページが古いのか、Google側が間違っているのか。見た目だけでは分かりません。先に「正しいもの」を確かめておくことが、次の見出しの話につながります。

そろえる前に、「正しいもの」を1つ決める
基準にするのは、実際の営業状況です。 Googleのガイドラインでは、名前は看板や名刺などで実際に使っている、お客さんに知られた正式な名称にするよう求めています。電話番号は、そのお店に直接つながる番号です。キャッチコピーや電話番号などを名前に含めることもできません。
プロフィールの登録そのものは、「Googleビジネスプロフィールの始め方|小さなお店がまず埋めたい項目」で詳しく紹介しているので、ここでは基準の考え方だけをおさえます。
もし間違っていたのがGoogle側だった場合は、公式ヘルプに対応が書かれています。プロフィールが不正確なときは、修正の提案、または削除のリクエストができます。自分がオーナーとして確認済みなら、プロフィールを自分で編集できます。自分が管理していない場合は、管理している方や制作会社に伝えます。冒頭の事例で制作会社のサポートに伝えたのは、この流れです。
書き方のルールを自分用に1枚決める
内容の正しさが決まったら、次は書き方です。たとえば、次のような点があります。
- 住所を「1丁目2番3号」と書くか、「1-2-3」と書くか
- 数字を全角にするか、半角にするか
- 「3F」と書くか、「3階」と書くか
- 電話番号をハイフンでつなぐか
どれが正解ということはありません。どれでもよいので、1つに決めることが大切です。 決めたら、メモに残しておくと迷いません。
基準の例を1つ、置いておきます。あくまで例です。
【基準の例です】住所は「丁目・番・号」ではなくハイフンで書く。数字は半角。階数は「3階」と書く。電話番号は市外局番からハイフンでつなぐ。
直す順番|先に「内容の違い」、次に「書き方の違い」
違いが見つかったとき、全部を一度に直そうとすると大変です。そこで、直す順番を「内容の違い」が先、「書き方の違い」が後と考えると、迷わずに進められます。

①内容の違い:お客さんが実際に迷う部分から
内容の違いとは、情報そのものが実際と合っていないことです。たとえば、次のようなものです。
- 引っ越し前の住所が残っている
- 使っていない電話番号が載っている
- 以前の屋号のままになっている
- 別の店舗の情報が混ざっている
お客さんが実際に迷い、来店や電話に影響しやすいのは、こちらです。見つけたら最優先で直します。
②書き方の違い:基準に合わせて、できる範囲で
書き方の違いとは、同じ内容を別の書き方で書いていることです。「1丁目2番3号」と「1-2-3」、全角と半角、「3F」と「3階」などです。
お客さんが読めば同じ場所だと分かる場合が多いので、①より後で大丈夫です。さきほど決めた基準に合わせて、できる範囲で直していきます。
「ハイフンや全角・半角まで同じにしないといけませんか」という質問をよくいただきます。答えは、「完全に一致させることを目指さなくても、気にしなくてよいわけでもない」です。まず内容の違いを直し、そのあとで、手を入れやすいところから基準に近づけます。Web集客の始め方の記事で、小さな違いも迷いのもとになるとお伝えしたのは、こういう意味です。
どこを見る?3か所を順番に
確かめる場所は、次の3か所です。
- 自店名で検索して出る情報:Googleの検索結果とGoogleマップに、住所・電話番号・営業時間などが正しく出ているかを見ます。
- ホームページ:トップページ、会社概要、お問い合わせ、ページ下のフッターを見ます。画像の中に書かれた文字も忘れずに見ます。画像の文字は、直すときに画像そのものを作り直す必要があります。
- 掲載サイト・SNS・名刺・チラシ:ポータルサイトやSNSのプロフィール、紙の資料も対象です。

直せる場所は、自分で直します。掲載サイトは、管理画面から直すか、問い合わせ窓口から修正を依頼します。
なお、AIの答えに古い情報が出ることもあります。その場合の確かめ方は、「ChatGPTやAI検索に自社が出ない理由と、まず確かめること」で紹介しています。
構造化データとは?ホームページの裏に添える、機械向けの情報メモ
ここまでは、人の目に見える情報の話でした。ここからは、見えない部分の話です。「構造化データを入れないとAIに出ないのでは」と心配される方もいるので、公式の説明をもとに整理します。
構造化データとは(ホームページの話です)
構造化データとは、ホームページの裏側に添える、機械向けの情報メモのようなものです。人の目には見えません。店名・住所・電話番号・営業時間などを、検索の仕組みに正確に伝えるための書き方です。
お店の情報には、ローカルビジネス用の書き方(LocalBusiness)があります。Googleの説明では、名前と住所が必須で、電話番号などは推奨の項目です。この記事では、コードは載せません。
ホームページをWordPressなどのCMSで作っている場合は、プラグインを使うと簡単に追加できることがある、とGoogleの公式ページにも書かれています。すでに入っているプラグインが、自動で出していることもあります。
AI検索に必須?|2026年10月時点の公式の答え
Google検索のAI機能(AIによる概要・AIモード)について、公式の案内を確認しました。英語の原文をもとに、日本語でまとめます。

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構造化データは、生成AIを使った検索に必須ではありません。AI専用の特別なマークアップも要りません。ただし、検索結果をわかりやすく見せる「リッチリザルト」の対象になるため、使い続けてよいとされています。
つまり、2026年10月時点では、構造化データは、AI検索のために急いで入れるものではありません。 後回しでかまいません。
ここで注意したいのは、これはGoogle検索のAI機能についての説明だということです。ChatGPTなど、ほかのAIについては、このような公式のルールは見つかっていません。また、AI向けのファイルとして話題になる「llms.txt」などについても、Googleは特別な対応を求めていません。この内容は、別の記事で紹介する予定です。
入れるなら「見える情報と同じ」に
すでに入っている場合や、これから入れる場合も、守りたい決まりが1つあります。構造化データは、ページに見えている情報と同じ内容にします。 Googleの一般ガイドラインには、ページ上で人に見えない内容はマークアップしないこと、そして、入れても検索結果への表示は保証されないことが書かれています。

ですから、構造化データを入れたからといって、AIや検索に選ばれやすくなる、とはいえません。
「そろえる」という点では、住所や電話番号が変わったときの確認が大切です。ページの文字、構造化データ、Googleのプロフィールを、一緒に直します。 見える文字だけ新しくして、裏側の構造化データが古い住所のまま、ということがないようにするためです。
制作会社に管理を任せている場合は、「住所や電話番号が変わったとき、ページの文字と構造化データとプロフィールを、あわせて更新してもらえますか」と聞いてみると安心です。
さらに、構造化データを使ったページは、そのページがGoogleに読み取られる状態でないと意味がありません。ページが検索に出てこない場合は、「ホームページを作ったのに検索に出てこない理由」を参考にしてみてください。
そろえる点検表
ここまでの内容を、2つの表にまとめました。縦は、Web集客の始め方の記事と同じ6項目です。
最初の表で、「実際の情報」を書きます。次の表で、見る場所ごとに確かめます。
表1:実際の情報(基準)
| 項目 | 実際の情報 |
|---|---|
| 店名 | |
| 住所 | |
| 電話番号 | |
| 営業時間 | |
| 定休日 | |
| 対応エリア |
表2:見る場所ごとの確認
表1を基準にして、見る場所ごとに載っている表記を書き写して比べます。右の2列では、2つのことを確かめます。1つ目は、内容が実際と合っているか。2つ目は、書き方が基準どおりか。直す順番と同じ並びです。
| 項目 | Googleマップ | ホームページ | 掲載サイト・SNS | 名刺・チラシ | 内容が実際と合っている | 書き方が基準どおり |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 店名 | □ | □ | ||||
| 住所 | □ | □ | ||||
| 電話番号 | □ | □ | ||||
| 営業時間 | □ | □ | ||||
| 定休日 | □ | □ | ||||
| 対応エリア | □ | □ |

まず表1の「実際の情報」を埋めてから、ほかの場所と見比べます。 順番を逆にすると、どれが正しいのか分からなくなってしまうからです。
見直すタイミング
点検は、一度やれば終わりではありません。次のようなときに、もう一度見直します。
- 移転したとき
- 電話番号や屋号を変えたとき
- 新しい掲載サイトに登録したとき
まとめ|今日できることは1つだけ
この記事のポイントを振り返ります。
この記事のポイント
- お店の情報をそろえる目的は、順位を上げることではなく、「どれが正しいか」を迷わせないこと
- 違いを見つけたら、まず実際の営業状況で正しいほうを確かめ、先に内容の違い、次に書き方の違いを直す
- 構造化データは、2026年10月時点でGoogle公式がAI検索に必須とは説明していない。入れるなら、ページに見える情報と同じ内容にする
全部を一度にやる必要はありません。次の一歩として、今日は、看板・名刺・ホームページ・プロフィールを並べて、店名の基準を1つ決めてみてください。 店名が決まれば、住所や電話番号の確認も進めやすくなります。
「自分のお店の場合、どこから見ればいいか分からない」というときは、お気軽にご相談ください。ご相談は無料です。
AI検索まわりの情報は変わりやすいため、この記事は2026年10月時点の内容です。半年ごと(2027年4月ごろ)に見直す予定です。
参考にした調査・資料
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google がビジネス情報を取得して利用する仕組み」
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」
- Google 検索セントラル「ローカルビジネスの構造化データ」
- Google 検索セントラル「構造化データの一般的なガイドライン」
- Google 検索セントラル「AI機能とウェブサイト」
